ORF(オーストリア)

恒例の古楽音楽祭レゾナンツェン2010!
今回も、豪華な、興味深い面々が集っています!
品番 曲目 演奏者




CD 3114(3CD)
 
レゾナンツェン古楽音楽祭2010~「炎」
シャルパンティエ:テ・デウム

カミーユ・プル(S),
アンヌ・マルグエ(S),
フランソワ=ニコラ・ジェスロ(T),
セバスチャン・オブレシュト(T),
エムリ・ルフェーヴル(B)
ユーゴ・レーヌ(指揮)
ラ・サンフォニー・デュ・マレ,マレ合唱団
2010年1月14日

作者不詳:バッラータ「輝く星」/
作者不詳:カッチャ「おいみんな、こっちだ」/
ヤコポ・ダ・ボローニャ:マドリガル「不死鳥だった」,「神の思慮深さ」,「威厳ある鷹」/
パオロ・ダ・フィレンツェ:バッラータ「愛の神よ、ああ、言ってくれ」,マドリガル「楽しめ、フィレンツェよ」

ペドロ・メメルスドルフ(指揮)
マーラ・プニカ
2010年1月22日

シュッツ:
 来てください、聖霊よ、主なる神よSWV417/
 神よ、私の中に清い心を生み出してくださいSWV291/
 私は神から離れはしないSWV366/
 言葉は肉体となったSWV314/
 今こそ皆、神に感謝せよSWV418

ブノワ・アラー(指揮)
ラ・シャペル・レナヌ
2010年1月23日

リュリ:
 「ヴェルサイユの洞窟」序曲/
 「花の女神のバレエ」から(2曲)/
 「愛の神の勝利」から(2曲)/
 「アティス」-アティスの夢/
 「アマディス」から(2曲)/
 「町人貴族」-トルコ人の儀式のための行進曲/
ラモー:「ナイス」序曲

ヴェロニク・ジャンス(ソプラノ)
ユーゴ・レーヌ(指揮)
ラ・サンフォニー・デュ・マレ,マレ合唱団
2010年1月18日

クリーガー:
 神は立ち上がり/
 神よ、人々はあなたをひそかに讃えています/
ベルンハルト:イエスよ、お救いください

ウルリケ・ホフバウアー(ソプラノ)
シモーネ・エッケルト(指揮)
ハンブルガー・ラーツムジーク
2010年1月20日

シュメルツァー:バッレット「剣術道場」/
フローベルガー:ラメント/
ファルコニエーリ:カンショーナ「オーストリア」/
ローゼンミュラー:シンフォニア第2番/
シャイト:戦いのガリアルド

ルカ・グリエルミ(指揮)
コンチェルト・マドリガレスコ
2010年1月21日

A.ガブリエッリ:四声のカンツォーナ第2番,戦いのアリア/
クロッティ:父よ、私は罪を犯しました/
レグレンツィ:四つのヴィオラ・ダ・ガンバの為のソナタ第6番/
モンテヴェルディ:ラウダーテ・ドミヌム

ロベルタ・インヴェルニッツィ(S)
エレナ・ビスクオーラ(MS)
パオロ・ズッケリ(指揮)
ガンベ・ディ・レーニョ
2010年1月19日

フックス:「オルフェオとエウリディーチェ」抜粋

ロミーナ・バッソ(MS オルフェオ)
フランチェスカ・ボンコンパーニ(S エウリディーチェ)
アントーニオ・フローリオ(指揮)
ラ・カペッラ・ピエタ・デ・トゥルキーニ
2010年1月17日

※恒例のレゾナンツェンの2010年。今回も、ユーゴ・レーヌ率いるラ・サンフォニー・デュ・マレを始め、豪華な、興味深い面々が集っている。今回の目玉はヨハン・ヨゼフ・フックス(1660-1741)の「オルフェオとエウリディーチェ」だろう。1715年にウィーンで初演された1幕の室内オペラで、存在はわりと知られていたものの、上演は極めて稀で、抜粋とはいえこれが初録音。グルックよりおよそ半世紀前の「オルフェオとエウリディーチェ」を、フローリオが素晴らしく蘇らせている。 

フルート四重奏と語りによるモーツァルト「魔笛」全曲!
品番 曲目 演奏者

CD 3120(2CD)
モーツァルト/エーレンフリート編:「魔笛」(フルート四重奏版)

※モーツァルトの「魔笛」を、初演から2年後に、マインツの宮廷音楽家フランツ・ハインリヒ・エーレンフリート(1747-1828)がフルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのアンサンブルに編曲したもの。ラルカディアによるピリオド楽器の演奏はたいへんリラックスした味わいのあるもので、オペラの「魔笛」とはまた一味違った楽しみ方ができる。語りを務めるダニエル・フューターは1949年、チューリヒ生まれのスイスのピアニストで、スイス音楽界の重鎮でもある。
CD2にはデータとして、1791年の「魔笛」初版台本、エーレンフリート編曲の筆写譜、エーレンフリート編曲の出版パート譜そして出演者の略歴のPDFファイルが収録されており、PCで閲覧が可能である。

ラルカディア(Fl,Vn,Va,Vc)
ダニエル・フューター(語り)

録音:2009年11月2-5日、ウィーン,
DDD、86m


声楽アンサンブル「ザ・サウンド・アンド・フュアリ」のフォーゲ第2集
品番 曲目 演奏者

CD 3115(2CD)
「フォーゲ:作品集第2集」
ミサ曲「武装した人」
ミサ曲「ヴィヌス・ヴィナ・ヴィヌム」

※CD 3025(SACD)に続く、ザ・サウンド・アンド・フュアリによるギヨーム・フォーゲの作品集。フォーゲは15世紀に活躍したフランスの作曲家。生前はたいへん人気のあった人だが、今日に伝えられる情報は少なく、伝えられる作品も少ない。ザ・サウンド・アンド・フュアリはオーストリアの古楽声楽団体。15世紀後半から16世紀初頭にかけてのフランス、フランドル音楽を中心としており、ここでも極めて完成度の高い演奏でフォーゲの魅力を明らかにしている。

ザ・サウンド・アンド・フュアリ
録音:2009年10月、マウエルバッハ(ライヴ録音)
DDD、82m


ゼブレやイストミンらによるクーラウのフルート五重奏曲集
品番 曲目 演奏者

CD 3099
クーラウ:フルート五重奏曲集 Op.51
【五重奏曲第1番 ニ長調/五重奏曲第2番 ホ短調/五重奏曲第3番 イ長調】

※フリードリヒ・クーラウ(1786-1832)は、ドイツ出身で、20代でデンマークに移住、重要な作曲家として活躍した人物。多数の作品の中でもフルート曲の人気が高く、この五重奏曲もフルートと弦楽四重奏曲のための作品。ベートーヴェン風な、しかしもう少し暑苦しさが少ない、爽やかな作風が魅力的である。レ・フィデルはピリオド楽器団体。レ・タラン・リリクなどで活躍しているシャルル・ゼブレがフルートを受け持っている。またチェロのイストミンもソリストとして活躍しており、ANALEKTAやPASSACAILLEレーベルなどからソロ・アルバムを出している。

レ・フィデル:
【シャルル・ゼブレ(Fl)、
 ラースロー・パウリク(Vn)、
 ガリーナ・ズィンチェンコ(Va)、
 エルセベト・ラーチ(Va)、
 セルゲイ・イストミン(Vc)】

録音:2008年11月、ハールレム、78'30,DDD


18世紀ドイツの偉大なリュート奏者兼作曲家ヴァイスの作品集
品番 曲目 演奏者

CD 3121
ヴァイス:リュート作品集
【プレルーディオ/アリア、アダージョ/パッサガイユ/ソナタ イ短調(7曲)/ファンタジア/アリア、アンダンテ/メヌエットとトリオ/ブーレー】

※18世紀前半のドイツの偉大なリュート奏者、シルヴィウス・レオポルト・ヴァイス(1687-1750)のリュート曲集。エヴァンヘリナ・マスカルディは1977年、アルゼンチン、ブエノスアイレス生まれのリュート奏者。現在はイタリアに在住し活躍している。

エヴァンヘリナ・マスカルディ(リュート)
録音:2010年9月28日,DDD、57'10


サヴァリッシュ、ホルヴァートも登場!
シェーンベルク、ベルクの弟子アポステルはロマン派から表現主義の香り漂う!
品番 曲目 演奏者

CD 3109

ハンス・エーリヒ・アポステル(1902-1972):
①レクイエムOp.4
~8声の混声合唱と管弦楽のための (テキスト:R.M.リルケ)
②ハイドンの主題による変奏曲Op.17
③5楽章の室内交響曲Op.41
④漁師の家のセレナードOp.45
~12楽器のための
⑤管弦楽のためのパッサカリアOp.50


※アポステルはシェーンベルク、ベルクに師事し、ナチ政権時代には彼の音楽は退廃音楽とされ演奏が禁止された。戦後はISCM(国際現代音楽協会)のオーストリア支部を設立し総裁を務めたこともある。また現代音楽の出版社として有名なウニフェルザール社の顧問としてベルクの歌劇「ヴォツェック」「ルル」の新校訂版楽譜の校訂も行った。作風はシェーンベルク、ベルクの薫陶を得た表現主義音楽で今日では作品が演奏されることは極めて稀なことと、ホルヴァート、サヴァリッシュによる20世紀音楽ということもあり、大変貴重な音源である。

①ミラン・ホルヴァート指揮ORFウィーン放送交響楽団&合唱団、
②ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮ウィーン交響楽団、
③ペーター・コイシュニヒ指揮アンサンブル・コントラプンクテ、
④オーストリア放送室内楽協会、
⑤ベルンハルト・ルーベンシュタイン指揮ニーダーエスターライヒ・トーンキュンストラー管弦楽団

録音:全てウィーン、
①1978年、②1994年、③1971年、④1972年、⑤1977年


あっけらかんとした明るさが魅力!1980年生まれの新進女性作曲家ケレル登場!

品番 曲目 演奏者

CD 3097

マヌエラ・ケレル(b.1980):作品集
①「甘い憂鬱」(2010)~チェロ四重奏のための
②ヴァイオリン協奏曲「プラス」(2008/2009)
③「アウリミ」(2007/08)~69人管楽奏者と11人の打楽器奏者のための
④「モンデューネ」(2009)~弦楽四重奏のための
⑤「曖昧な孤独」(2009/10)~ツィターと再生装置のための
⑥フルート協奏曲「これは一過性血管作動性腸管ペプチド・・・」(2008)
⑦「15mg」(2009)~クラリネットと弦楽三重奏のための
⑧「ナストロ・バランテ」 (2009/2010)
⑨「クールな楽器のマニフェスト」(2009)~フルート、アルト・サクソフォン、ピアノのための
⑩「OACHALE」(2008)~フルート、ソプラノ・サキソフォン、打楽器、ハープ、ヴァイオリンとコントラバスのための
⑪「スレジェ・パ・ダー・ナハト」(2010)~4声の合唱のための

※マヌエラ・ケレル(b.1980)はオーストリア、南チロルの出身の若手女声作曲家。当初、法律と哲学を学ぶ傍ら作曲を勉強しダルムシュタット夏季現代音楽講習会に参加して現代音楽の世界にデビュー。最近のヨーロッパでは同じオーストリアの作曲家オルガ・ノイヴィルトの次の世代として注目を集めている。特殊奏法、特殊唱法、ノイズなど現代音楽の様々な要素を使いながら決して重苦しい雰囲気にならず、音と戯れている、といった感じの遊び心満点の現代音楽。

①アンサンブル・チェロ・パッショナート:【ユリウス・ベルガー,ヒョンジョン・ベルガー,ソヨン・アン,クリスティアン・ベルトンチェロ】
②ボジダラ・コウズマノヴァ(Vn)、ローランド・フライジツァー(指揮)アンサンブル・レコンシル
③カスパー・デ・ロー(指揮)アンサンブル
④セダグ四重奏団
⑤トリオ・ガンパー(ツィター)
⑥エリザベト・デメツ(Fl)、ゲルハルト・ザンマー(指揮)チロル室内管弦楽団
⑦ラインホルト・ブルンナー(cl)、アイス三重奏団
⑧ゴットフリート・ラブル指揮ORFウィーン放送交響楽団
⑨マニフェスト・トリオ
⑩ローランド・フライジツァー(指揮)アンサンブル・ディー・ライエ
⑪アンサンブル・ラ・ロセ、コエノビウム・ヴォカーレ
録音:2008-2010年


ターンテーブルなど現代のポップ・ミュージックの要素を折衷!
ウィーン在住キューバと中国の混血作曲家サンチェス=チョン!

品番 曲目 演奏者

CD 3119
ホルヘ・サンチェス=チョン(b.1969):作品集
①「トラポス/ガンタナモのキャットウォーク第2稿」から「スクラッチ-ノットゥルノ-バキューム」(2004 /2005)
②ファイナル・ガール2009(2009)
③ヴェネモ3(1999)~バス・クラリネットと11楽器のための
④「トラポス/ガンタナモのキャットウォーク」(2004)~コントラバス、エレキギター、ターンテーブル、ライブ・エレクトロニクスと大管弦楽のための
⑤アルガラビア(2001)

※ヨルゲ・サンチェス=チョン(b.1969)はキューバ人と中国人の両親を持つという特殊な出自を持ち、1988年以来、作曲家、ターンテーブル奏者としてウィーンで活動している。民族音楽的要素、ターンテーブル・ミュージックに代表されるアヴァン・ポップ・ミュージックとフリー・ジャズ、現代音楽の要素が大音響でぐちゃぐちゃに混交され、ジョン・ゾーン、エリオット・シャープなどのニューヨーク前衛ジャズによく似たカオスを作り上げる。注目の才能。

①ヨハネス・カリツケ指揮ボーゼン・トリエント・ハイドン管弦楽団、
②シルヴァイン・カンブルラン指揮クラングフォルム・ウィーン、
③ユルグ・ヘンネベルガー(指揮)アンサンブル・ディー・ライエ
④⑤マティアス・ピンチャー指揮
④オーストリア放送交響楽団
⑤クラングフォルム・ウィーン
録音:1999-2005年



※その他ORFレーベル新譜
品番 曲目 演奏者

CD 3108
「肖像画」~アルチリュートで奏でるブルース風音楽
フォッリーナ侯爵ジョルジュ/私の息子アンドレへのシャコンヌ/フラ・ベルナドへのアントレ・ド・ギダン/ブリュスメリベビ/アマリア・ゲリーノとヘルスウィンド/エヴァンジェリーナの世界/ステファノ・イル・ビザンティノへのブルース・バーラド

※アルチリュートでブルース風の洒落た音楽を奏でている注目のアルバム。イヴァーノ・ザネンギは1952年生まれ、ヴェネツィアを拠点に活躍しているリュート奏者。“肖像画”と題されたこのアルバムは、いずれの曲も何か意味のありそうなタイトルが付けられているのだが、解説が一切ない。何も考えずに聞くもよし、タイトルの意味を想像しながら聞くのもよし。

イヴァーノ・ザネンギ(リュート)
DDD、25'52


CD 3112
(2CD+ボーナス2CD)
ヘンデル:「メサイア」
(ボーナスCD:ウィントン・ディーン、ヘンデルを語る)

※フィリップ・フォン・シュタイネッカーは、マーラー室内管弦楽団やルツェルン祝祭管弦楽団のチェロ奏者であり、かつてはガーディナー率いるイングリッシュ・バロック・ソリスツなどのオーケストラにも頻繁に参加していました。近年指揮活動にも積極的に乗り出している。ムジカ・セクロルム、シュタイネッカーが2008年に設立した古楽団体。まだ創設間もないが、既に高い評価を得ている。ソリストでは、フォン・オッターを継ぐスウェーデンのメッゾソプラノとして注目を浴びているハンマルストレムが素晴らしい。ボーナスには、今日のヘンデル・ブームを牽引した音楽学者、ウィントン・ディーンの話が、1950年代のヘンデルの録音と共にたっぷりCD2枚に収録されている。

フィリップ・フォン・シュタイネッカー(指揮)
ムジカ・セクロルム
ルビー・ヒューズ(S)、
クリスティーナ・ハンマルストレム(A)、
ダニエル・ヨハンセン(T)、
ドミニク・ウェルナー(B)

録音:2009年8月28日ライヴ、DDD,134'20


CD 3118
クルト・アントン・ヒューバー(1928-2008):作品集
①ヴァイオリン・ソナタ第2番(1963)
②ピアノ・ソナタ第1番(1965)
③「スペクトルの形成」(1974)~大編成の弦楽オーケストラのための
④6つの歌曲「惑星の縁で」(1981)
⑤「ヒロシマ/プロメモリア」(1986)~2つのフルート、2つのクラリネット、バス・クラリネット、トロンボーン、ヴィブラフォン、打楽器とピアノのための

※クルト・アントン・ヒューバー(1928-2008)はザルツブルク出身の作曲家でクレメンス・クラウスやスワロフスキーのもとで指揮を学び、指揮者としても活動した。作風はシェーンベルク、ベルクの影響を受けたものから、クラスター、微分音を用いたものまで幅広い。広島をテーマとした《ヒロシマ/プロメモリア》は彼の代表作。

①アンドレアナ・トゥルトフ(Vn)、イーゴ・コッホ(Pf)
②ハンス・ペーターマンドル(P)
③ジョン・ホプキンス指揮ニーダーエスターライヒ・トーンキュンストラー管弦楽団
④アントン・シャリンガー(B)、ダヴィド・ルッツ(Pf)
⑤ヴィム・ヴァン・ツートフェン指揮20世紀ワークショップ
録音:1976-1988年 


CD 3125
①バルトーク:弦楽のためのディヴェルティメント
②コルンゴルト:弦楽のための交響的セレナード 変ロ長調 Op.39


※20世紀の弦楽合奏の作品を二曲収録。アカデミア・アレグロ・ヴィーヴォは、イスラエル生まれのヴァイオリニスト、指揮者のビジャン・カデム=ミサークによって1979年に結成された弦楽オーケストラ(旧トーンキュンストラー室内管弦楽団)。ORFレーベルには大量の弦楽アンサンブルのための作品集を録音している。

ビジャン・カデム=ミサーク(指揮)
アカデミア・アレグロ・ヴィーヴォ

録音:①2009年8月15、16日,②2008年8月16、17日、
DDD、60'33



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