ODRADEK RECORDSレーベル(アメリカ)
杉山洋一の高橋悠治作品集第2弾!
ODRCD 459(2CD) ※日本語オビ解説付き
「オルフィカ/フォノジェーヌ」~高橋悠治(b.1938):作品集
CD1)
①鳥も使いか
②オルフィカ
CD2)
①ル・ドゥーブル・ドゥ・パガニーニ(フルート、アコーディオン)
②橋 Ⅲ(弦楽四重奏)
③ガンダルヴァ(クラリネット・ソロ)
④橋 Ⅱ
⑤フォヌルループ(弦楽四重奏)
⑥白鳥が池をすてるように(ヴィオラ、アコーディオン)
⑦フォノジェーヌ
杉山洋一(指揮,CD1, CD2:④⑦)
(CD1)本條秀慈郎(三味線)
(CD1)読売日本交響楽団
(CD2)東京コンテンポラリー・ソロイスツ
録音 :
(CD1)2020年8月26日、サントリーホールにてライヴ収録
(CD2)2021年1月24日、東京文化会館にてライヴ収録
DDD、33’31/67’35
※杉山洋一(企画・指揮)の高橋悠治作品集第2集(第1集は「歌垣」 品番:ODRCD 409)。
高橋悠治は非常に多作な作曲家だが、オルフィカを始め代表的な作品が網羅されている。2つの演奏会には作曲家本人が立ち会っており、隙のないスリリングな演奏が展開されている。高橋悠治の集大成の1つとして長く記憶されるであろう価値あるアルバムである。
杉山洋一は1969年、東京出身。桐朋学園大学の作曲科で学ぶ。作曲を、三善晃、フランコ・ドナトーニ、サンドロ・ゴルリに師事。指揮を、エミリオ・ポマリコ、岡部守弘に師事。現在はミラノを拠点に活動していて、クラウディオ・アバド音楽院で教鞭をとっている。
本條秀慈郎(三味線)は1984年、宇都宮出身。桐朋学園短期大学で学ぶ。本條秀太郎に師事。文化庁文化交流使としてアメリカ、フランス、イギリスでリサイタルを開催する。藤倉大、坂本龍一らの新作委嘱作品の初演なども担当している。 東京コンテンポラリー・ソロイスツは2018年に第1回高橋悠治作品演奏会「歌垣」をきっかけに創設された。アミティ・カルテットを中心とした弦楽器奏者、木管、金管楽器奏者、アコーディオン奏者の大田智美らが参加している。
※好評発売中!高橋悠治作品集第1集「歌垣(かがひ)」
ODRCD 409(2CD)
高橋悠治(b.1938)作品集「歌垣」
CD1)
①クロマモルフⅠ(1964)~アンサンブルのための
②オペレーション・オイラー(1968)~2つのオーボエのための
③あえかな光(2018)~アンサンブルのための
④6つの要素(1964)~4つのヴァイオリンのための
⑤さ[SA](1999)~ホルン独奏のための
⑥⑦歌垣[KAGAHI]~ピアノと管弦楽のための
CD2)
①散ったフクシアの花(2010)~クラリネット、ヴァイオリン、ピアノ
②石(1993)~チェロのための
③メタテーシスⅠ(1968)~ピアノのための
④ローザス(第2版)(1975)~増幅ヴァイオリンのための
⑤タラとシシャモのため(2015)~アコーディオン、エレクトリック・ギター、バリトン・サックス、ピアノのための
⑥和幣(ニキテ)(1971)~アンサンブルのための
⑦般若波羅蜜多(1968)~声、アンサンブル、3つのテープのための
東京コンテンポラリー・ソロイスツ
杉山洋一(企画・指揮)
録音:2018年12月29日、2019年10月29日、東京オペラシティ、リサイタルホール(ライヴ録音)
[71:27/68:12]
※日本語オビ解説付き
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※その他ODRADEK RECORDSレーベル新譜
ODRCD 447
「エンプネウシス」~クラリネット・ソナタ集
①ブラームス:
クラリネット・ソナタ第1番へ短調Op.120-1
②コンスタンティノス・Y・スティリャヌ(b.1972):
クラリネット・ソナタ(世界初録音)
ガボール・ヴァルガ(クラリネット)
ニコラス・コスタンティヌ(ピアノ)
録音:2023年12月3〜4日ストロヴォロス市立劇場(キプロス) [62:32]
※よく知られたブラームスと、現在も活躍しているスティリャヌの作品を組み合わせたアルバム。
スティリャヌの作品は2021年の作品で、木管楽器とピアノのための作品としては2作目とのことである。現代音楽と言うよりロマン派のような作風で、ブラームスとの組み合わせでも全く違和感がない。新旧の佳曲による充実した仕上がりのアルバムである。
ガボール・ヴァルガは1974年、ハンガリー出身。セゲト大学、リスト音楽アカデミー、パリ音楽院で学ぶ。ジェール・フィル(ハンガリー)、ハンガリー国立交響楽団、リスト室内管弦楽団で首席奏者を務める。現在は、王立ノーザン音楽大学、アメリカのジェイコブズ音楽院で教鞭をとっている。
ピアノのニコラス・コスタンティヌはギリシャ音楽院、リスト音楽大学で学ぶ。また、ロンドン王立音楽院で博士号を取得している。主にヨーロッパ、アメリカ、中東で活躍している。
ODRCD 454
「モノディーズ」~無伴奏サクソフォン作品集
①バッハ:無伴奏フルートのためのパルティータBWV.1013~Ⅰ.アルマンド
②-④ジョン・ケージ:クラリネット・ソナタ
⑤ジョルジュ・アペルギス:追伸
⑥バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番BWV.1009~Ⅵ.ブーレーⅡ
⑦-⑨トム・ジョンソン:タイルワーク、1つのテンポによる3章
⑩ポール・メファノ:ティージュ
⑪エドガー・ヴァレーズ:密度21.5
⑫バッハ:無伴奏チェロ組曲第5番BWV.1011~Ⅳ.サラバンド
⑬メシアン:モノディー(オンドマルトノのための)
⑭ストラヴィンスキー:無伴奏クラリネットのための3つの小品~Ⅲ
⑮バッハ:無伴奏チェロ組曲第5番BWV.1011~Ⅵ.ガヴォットⅡ
⑯メシアン:モノディー(オルガンのための)
⑰ジークフリート・カルク=エーレルト:25のカプリースとソナタ Op.153~Ⅴ.ジーガ
⑱バッハ:無伴奏チェロ組曲第5番BWV.1011~Ⅶ.ジーグ
⑲ポール・メファノ:アンスタンタネー
⑳ドビュッシー:シランクス
㉑バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番BWV.1004~Ⅰ.アルマンド
ピエール=ステファーヌ・ムージュ(サクソフォン)
録音:2022年11月、2023年6月 スタジオ・セクエンツァ(フランス・モントルイユ) [51:02]
※サクソフォンのためのオリジナル作品以外の曲は全てムージュが編曲して演奏している。曲によって、ソプラノ、アルト、テナー、バリトンと楽器を換えて演奏しているのだが、楽器の選び方にもセンスが感じられる。無伴奏の曲ばかりだが、バッハから現代音楽まで幅広い選曲と考えられたプログラムが楽しいアルバムと言える。
ピエール=ステファーヌ・ムージュ(サクソフォン)は父の所有する豊富なスコアを閲覧できる恵まれた音楽環境で育った。5歳よりピアノを始め、後にサクソフォン、コントラバス、ヴィオラ、和声法、対位法、アナリーゼ、指揮法を学ぶ。20歳でストラスブール音楽院の特任教授として招かれる。現在は、ローザンヌ音楽院の教授に就任してサクソフォン、室内楽(古典・現代)そして現代音楽のアンサンブル・プロジェクトの監督を務めている。
ODRCD 463
「ボーン・イン・モナコ」~スラヴァ・ゲルコヴィッチ
①バッハ:カプリッチョ「最愛の兄の旅立ちに寄せて」変ロ長調BWV.992
②ラヴェル:クープランの墓 M.68
③リスト:巡礼の年「第2年イタリア」~「ダンテを読んで:ソナタ風幻想曲」S.16/7
スラヴァ・ゲルコヴィッチ(ピアノ)
録音:2022年9月5〜9日 レーニエ3世オーディトリアムにて収録 [61:44]
※スラヴァ・ゲルコヴィッチは1999年、モナコ出身。旧ソ連からの移民で音楽一家の中で育つ。レーニエ3世音楽学校、フランス国立高等音楽院、エコール・ノルマル音楽院で学ぶ。名教師、レナ・シェレシェフスカヤに師事。数々の国際コンクールで優勝し、サン=テュルサンヌ・ピアノフェスティヴァル、トゥール・バッハ音楽祭他の多くの音楽祭に参加。モンテ=カルロ・フィルハーモニック管弦楽団、ベルン交響楽団、ローマ・トレ管弦楽団と協奏曲のソリストとして共演。様々なソリスト達と室内楽を共演している。2022年より「サンクタ・デヴォータ基金」のアンバサダーを務めている。
新進気鋭のピアニストによる意欲的な1枚である。透明感のあるシャープなタッチで、古典から近代まで時代や作風を超えた弾きぶりが見事と言える。曲に合わせた表現と言うよりも、全てを自らの音楽に取り込んでいる様に思われる。更なる活躍を期待したいピアニストである。