AULICUSレーベル(イタリア)
イタリア古楽界の重鎮ロベルト・ジーニ達によるイギリスのヴィオラ・ダ・ガンバ合奏曲集
ALC 0140「ヴィオラ・ダ・ガンバ・ファンタジア」
ジョン・コプラリオ(c.1750-1626):
ファンタジアⅣ/ファンタジアⅡ/ファンタジアⅨ/
2声のファンタジア/ファンタジアⅩ/
ファンタジアⅥ/ファンタジアⅢ/ファンタジアⅪ
トーマス・ルーポ(1571-1627):3声のファンタジア
オーランド・ギボンズ(1583-1625):
ファンタジア1/ファンタジア2/
ファンタジア3/ファンタジア4
ウィリアム・ホワイト(1571-c.1634):2声のファンタジア
オーランド・ギボンズ:
ファンタジア5/ファンタジア6/ファンタジア7/
ファンタジア8/ファンタジア9
エルウェイ・ベヴィン(c.1554-1638):ブラウニング「木の葉は緑」
コンチェルト・デッレ・ヴィオーレ:
【ロベルト・ジーニ(Gamb、バスViol)
パツィ・モンテーロ(Gamb、バスViol)
テレサ・リオン(バスViol)】
録音:2022年12月27、28、29日 アントニア・ポッツィ音楽院講堂,63’48
※タイトルの「ファンタジア」には、時代・地域・個人によって色々と異なる意味が与えられている。邦訳の「幻想曲」とはかなり違ったニュアンスとなる。リュートやチェンバロ曲でも言えることだが、歌曲や舞曲でもない抽象的な器楽曲に与えられる名称と言える。イギリスのヴィオラ・ダ・ガンバ合奏曲はモノトーンで繊細な作品が多く、演奏会用というよりも音楽仲間と合奏を愉しむ音楽と言える。
イタリア古楽界の重鎮であるロベルト・ジーニとその仲間達による演奏は、その様な雰囲気に溢れた仕上がりとなっている。形式に囚われない作曲家の自由な創意を明らかにした愛すべきアルバムである。
※その他AULICUSレーベル新譜
ALC 0141「後期ロマン派スイス・フルート・サウンズ」
~オトマール・シェック、ヨーゼフ・ラウバー
シェック:フルート・ソナタニ長調Op. 16
シェック:アルバムの綴りWoO. 70
ラウバー:古い形式の舞踏組曲Op. 48
ラウバー:パルティータOp. 51(無伴奏フルート)
ラウバー:大ソナタOp. 53
トマゾ・マリア・マッジョリーニ(フルート)
ニコラス・モッティーニ(ピアノ)
録音:2024年3月9〜10日 アウディトリオ・ステリオ・モーロ、62’45
※フルートの作品集ではあるが、オトマール・シェック(1886-1957)の2作品はハンガリーのヴァイオリニスト、シュテフィ・ゲイエルの為に作曲された。大変によく知られている曲だが、フルートで演奏されても違和感はなく、オリジナルとは少し異なる趣が楽しめる。ヨーゼフ・ラウバー(1864-1952)の作品は、舞曲の形式が古典的な美しさを醸し出している。
トマゾ・マリア・マッジョリーニは1991年、ミラノ出身。ミラノ・ヴェルディ音楽院で学んだ後に、スイス・イタリアーナ音楽院とベルン芸術大学で学ぶ。ロッコ・アバーテ、アルフレート・ルッツ、ヴェレーナ・ボッシャルト、フェリックス・レングリに師事。スイスの様々なコンサートシリーズの音楽監督を歴任している。また、スイス・イタリアーナ音楽院で教鞭を取っている。ピアノのモッティーニとは日頃からデュオを組んで活動しており、息の合ったアンサンブルを聴かせてくれている。
ALC 0142ピエルルイージ・カロッツィ:マテリック・エイコネス
1、不確定にループするエコー/2、ループするエコー/
3、不確定な謎の梯子/4、謎の梯子/
5、不確定な塵の破片/6、塵の破片/
7、不確定な塵の破片 パート2/8、塵の破片/
9、不確定の鋼の様な怒り/10、鋼の様な怒り/
11、不確定な嵐の息吹/12、嵐の息吹/
13、不確定でエキゾチックなユートピア/14、エキゾチックなユートピア/
15、不確定に回るピルエット/16、回るピルエット/
17、不確定に消えたエンペリア/18、消えたエンペリア/
19、不確定なオートマトンのステップ/20、オートマトンのステップ
ピエルルイージ・カロッツィ(作曲、コンピューター、キーボード)
Ⓟ&Ⓒ2025、53’16
※ピエルルイージ・カロッツィはローマ・聖ルイス音楽院で、作曲、映画音楽を学ぶ。コンピューター、キーボード、プログラマーとしてキャリアを始める。放送、ライヴイヴェント、舞台の音楽制作で活躍する。AULICUSレーベルでは2枚目のアルバムとなる。心の中の風景のイメージを壮大なオーケストラサウンドで表現した作品。シンセサイザー音楽のファンの方には大変お薦めしたい。
ALC 0143(2CD)「ボッシ、マルトゥッチ、レスピーギ」
CD-1)
①ボッシ(1861-1925):オルガン協奏曲変ロ短調Op.100
②マルトゥッチ(1856-1909):追憶の歌Op.68b
CD–2)
③レスピーギ(1879-1936):「リュートの為の古代舞曲とアリア」第3組曲
④レスピーギ:ローマの松
レオナルド・クアドリーニ(指揮)
①ナポリ音楽院ユースオーケストラ
②ルーマニア国立交響楽団
③④ティミショアラ交響楽団
①ピエトロ・ルッソ(オルガン)
②ガブリエラ・イシュトク(ソプラノ)
録音:
①2023年10月ナポリ音楽院・サーラ・スカルラッティにてライヴ収録、
②2022年10月 ライヴ収録、③④1999年9月 ライヴ収録
58:49/45:51
※イタリア近代のオーケストラ作品集。このアルバムの為の録音ではなく、指揮者クアドリーニのライヴ収録を纏めたもの。まず選曲が好くアルバムとしての完成度が大変良い。レスピーギの作品以外はお馴染みとは言い難いが、オペラ以外のイタリア作品を楽しめる好企画である。
レオナルド・クアドリーニはオペラ、オーケストラなどイタリアを始め、イギリス、ルーマニア、ロシア、オーストリアなど世界各国で活躍している。リッチャレッリ、ガスティア、ドラゴーニ、マルティヌッチ他の世界的歌手と共演。また、ルチオ・ダルラ、アントネッラ他のポピュラー歌手たちとも多数共演している。ナポリ音楽院、ニコラ・サーラ音楽院を始め、各都市の音楽院の教授を歴任している。
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