東武レコーディングズ(日本)
レコード芸術2016年10月号準特選!
シモン・ゴールドベルク生涯最後の演奏会!
水戸室内管弦楽団とのライヴ録音!
TBRCD 0048/49(2CD)定価:¥4,200+税
「シモン・ゴールドベルク・ラスト・コンサート」
①バッハ:管弦楽組曲第2番ロ短調BWV1067
②モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550
③ヒンデミット:弦楽のための5つの小品Op.44-4(器楽合奏のための学校用作品Op.44より)、
④ハイドン:交響曲第82番ハ長調「熊」
⑤(アンコール)ハイドン:交響曲第82番「熊」より終楽章
演奏タイム:
①[7:10][1:36][1:59][2:06][3:19][1:17][1:21]/
②[8:17][7:56][4:07][6:51]/③[2:02][1:45][1:45][2:59][3:26]/
④[8:12][7:06][4:13][5:27]/⑤[3:56]
シモン・ゴールドベルク(指揮)水戸室内管弦楽団
①工藤重典(フルート)
録音:1993年4月11日、水戸芸術館コンサートホールATM
※1993年の4月、シモン・ゴールドベルクは1990年に創設されたばかりの水戸室内管弦楽団と2回のコンサートを持った。そして、この2回の演奏会が結果として彼の最後の演奏会となった。その3か月後の7月19日に急逝することになる。正にゴールドベルクの白鳥の歌がこのCDに収録されている。
ここに収録されているヒンデミット作品は1927年に書かれ、当時ゴールドベルクはベルリン・フィルのコンサート・マスター、ヒンデミットはベルリン音楽大学の教授であった。この楽曲についてゴールドベルクが特別な発言を残している訳ではないが、ヒンデミットの作曲の経緯をつぶさに知っていたとみる方が自然であろう。録音の少ない珍しいこの作品がゴールドベルクの指揮で聴けることが嬉しい。
バッハ、モーツァルト、ハイドンはゴールドベルクの愛奏曲。バッハでは名手、工藤重典共々緊張感は高いのに温かみのある独特の味があり、モーツァルトではテンポを遅めにし、当時流行していた古楽風演奏とは一線を画したロマンティックな演奏と言っても過言ではない。ハイドンもまた恰幅がよく、愉悦、余裕というものが全曲を通じて感じられる。またこの演奏会ではこの交響曲のフィナーレがアンコールとして演奏されているが、肌触りが全く違うリラックスした表情で奏でられている。演奏の一回性を重んじたゴールドベルクの魔術がここに明らかである。