ガウデンツ&イェナ・フィルのマーラー:交響曲全集第2弾!他、新譜6タイトル!

ODRADEK RECORDSレーベル(アメリカ)

ガウデンツ&イェナ・フィルのマーラー:交響曲全集第2弾!
ODRCD 443(3CD,2枚価格)
「マーラー:交響曲全集Vol.2」
①スカルタッツィーニ(b.1971):トルソ
②スカルタッツィーニ:墓碑銘
③マーラー:交響曲第2番 ハ短調 「復活」
④スカルタッツィーニ:精霊
⑤マーラー:交響曲第3番 ニ短調

ジモン・ガウデンツ(指揮)
イェナ・フィルハーモニー
イェナ・フィルハーモニー・フィルハーモニー合唱団
⑤イェナ・フィルハーモニー児童合唱団
③ヤナ・バウマイスター(ソプラノ)
③エフェリン・クラーヘ(コントラルト)
⑤イダ・アルドリアン(コントラルト)
③⑤ベリット・ヴァルター(合唱指導)
録音 : ①-③2019年5月23-26日、③④2019年11月5-8日、イェナ・フォルクスハウス、DDD、190’23
※第1弾のマーラーの交響曲第4番と第5番(ODRCD 440)が話題になったジモン・ガウデンツとイェナ・フィルハーモニーのマーラーの交響曲のシリーズ、第2弾は第2番「復活」と第3番の大編成2曲を3CDで発売。ジモン・ガウデンツは1974年、スイスのバーゼルの生まれ。2010年から2013年までデンマークのオーデンセ交響楽団の首席客演指揮者を務めて大いに評価を高めた。2018年にイェナ・フィルの音楽総監督に就任、こちらでもオーケストラの水準を大いに高めて大評判を得ている。その充実ぶりはこの録音を聞けば一目瞭然、歴史あるとはいえ11万人規模の中都市とは思えない緻密なアンサンブルと雄弁な音楽は見事、そのオーケストラを駆使してガウデンツは、明晰で柔らかく透明感に満ちて温かいマーラーを奏でている。ガウデンツのマーラーはまさに2020年代最先端のマーラーだろう。
今回もイェナ・フィルのコンポーザー・イン・レジデンスを務めているアンドレア・ロレンツォ・スカルタッツィーニ(1971-)の作品をマーラーの交響曲の前に置いている。なお「精霊」は交響曲第3番に繋がる作られそのように演奏されている。

ピーナ・ナポリターノらスペシャリスト達によるシェーンベルクの室内オーケストラ作品集!
ODRCD 340
シェーンベルク:
①ピアノ協奏曲 Op.42(ライスによる室内オーケストラ伴奏編曲)
②4つの歌曲 Op.22(グリースルによるピアノ五重奏伴奏編曲)
③「グレの歌」―山鳩の歌(作曲者による室内オーケストラ伴奏編曲)
④室内交響曲第1番 Op.9

ミヒャエル・ツラビンガー(指揮)ヴィーナー・コンツェルト=フェライン
ピーナ・ナポリターノ(ピアノ)
イダ・アルドリアン(ソプラノ)
クリストフ・フィラー(バリトン)
録音 : ①③④2021年9月24-27日、②2022年6月16-17日、ウィーン、DDD、68’28
※シェーンベルクの室内オーケストラ作品を集めたCD。といってもオリジナルは有名な室内交響曲第1番で、他はシェーンベルク自身のものも含めた編曲。近代の大編成オーケストラ作品を縮小編曲すると作品の斬新さが際立つというのはよくあることで、ここでも百数十年前のシェーンベルクの前衛っぷりが気持ち良い刺激で伝わって来る。
ツラビンガーは1984年、ウィーン生まれの若手指揮者。インゴ・メッツマッハーの助手を長く務め、彼自身20世紀の音楽を得意としている。2018年、マドリッドのレアル劇場でツィンマーマンの「軍人たち」を指揮して大評判となり、以来欧州各地の歌劇場で活躍している。ヴィーナー・コンツェルト=フェラインは1987年結成の若い音楽家によるオーケストラ。

大好評!フランチスカ・ピーチ&林田麻紀のハンガリー作品第2弾!
ODRCD 433
ドホナーニ:ヴァイオリン・ソナタ Op.21
コダーイ:ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 Op.7
リスト:悲哀 S.723

フランチスカ・ピーチ(ヴァイオリン)
ヒラ・カルニ(チェロ)
林田麻紀(ピアノ)
録音: 2022年8月25-31日 イタリア ペスカーラ州 モンテシルヴァーノ、DDD、62’48
※バルトークのヴァイオリン・ソナタ集(ODRCD 419、レコード芸術特選)に続くフランチスカ・ピーチと林田麻紀のCD、今回はチェロのヒラ・カルニも加えてのドホナーニ、コダーイ、リスト。ドホナーニのヴァイオリン・ソナタは21世紀に入ってからじわじわと人気の高まっている隠れた名曲。ドイツのロマンティシズムにハンガリー的な要素ほどよく入り、そしてなんといっても情熱に溢れている。ここではピーチが太い音色と豊かなヴィブラートで哀愁たっぷりに演奏している。この曲をまだ知らないという人にはぜひおすすめ。コダーイの二重奏曲はもう人気作といってよいだろう、コダーイらしい強烈なハンガリー色に彩られた曲。ピーチとカルニは思い切り高低の対比を彩っている。悲哀(トリスティア)は、リストの「オーベルマンの谷」を、デンマーク生まれの作曲家エドゥアルド・ラッセンの手を借りて自身でピアノ三重奏曲に編曲したもの。ここではピーチ、カルニ、林田の三人がしっとりとした音楽を聞かせてくれる。

※その他ODRADEK RECORDS新譜
ODRCD 354
ベートーヴェン:「遥かな恋人に」 Op.98(全6曲)
シューマン:リーダークライス Op.39
ラヴェル:「ドゥルシネア姫に心を寄せるドン・キホーテ」

ヨエル・ウルヒ(バリトン)
ゾフィー・シュツェパネク(ピアノ)
録音 : 2021年6月11-13日 ドイツ ケルン、DDD、46’16
※有名連作歌曲集3作を収録。ヨエル・ウルヒはドイツの比較的若いバリトン。少年の頃はエッセン大聖堂の児童合唱団で活動していたという。オペラ(特に新作オペラ)にも出演しているが、近年は演奏会や歌曲のバリトンとして、バロックから現代ものまで幅広く活躍している。力みのない素直な軽めのバリトン。ゾフィー・シュツェパネクはドイツのピアニスト。ソリストとしてのみならず伴奏ピアニストとしても高い評価を得ている。

ODRCD 441
フランシスコ・アセンホ・バルビエリ(1823-94):スペイン語歌曲全集
密輸入者/もつれ/五感/サン・フェリペ城との別れ/
揚げた魚/魂の苦しみ/プエルトリコに連れて行ってあげる/
神のもの/ひよこへのアドバイス/黒人の子/君の眼差しで/
峡谷/何ということだ!/可哀想なアルメリア!/
セギディーリャス「トカメ・ロケの家」/君の期待を守りなさい/
見るたびに/あなたは結婚するでしょう、マリアよ/
未来のセギディーリャ/神のたいまつ/激しい愛/
秘めた情熱/匿名の歌/私はあなたを愛していた/他

ソフィア・エスパルサ(ソプラノ)
リナルド・ゾック(ピアノ)
録音 : 2023年2月8-11日 イタリア、アブルッツォ州 モンテシルヴァーノ、DDD、72’23
※エミーリオ・アリエータの芸術歌曲全集(ODRCD 421)に続くソフィア・エスパルサとリナルド・ゾックによるスペイン歌曲集、今回はフランシスコ・アセンホ・バルビエリ(1823―1894)のスペイン語の歌曲集。フランシスコ・アセンホ・バルビエリはマドリッドに生まれここで活躍した作曲家。サルスエラで知られており、代表作「ラバピエスの理髪師」の中のパロマの歌は今でも親しまれている。とはいえスペインの外ではほとんど知られておらず、さらには非サルスエラ作品となると録音も皆無だったので、このCDは歓迎されるだろう。スペイン情緒溢れる陽気な曲ばかりである。
ソフィア・エスパルサはスペイン、ナヴァラ州パンプローナ生まれのソプラノ。リナルド・ゾックはイタリア、トリエステ生まれのピアニスト。
なお歌詞、解説ともスペイン語のみ。

ODRCD 442
「カリオン・インC」
ライリー:インC
スティヴリナ(b.1985):「国のない男」
ニールセン:木管五重奏曲 Op.43
モーツァルト:ディヴェルティメント第1番 変ホ長調 K.113
デンマーク民謡:私は夢を夢見る

カリオン木管五重奏団
録音:2022年5月20日,2023年1月28日-2月2日 デンマーク コペンハーゲン、DDD、65’59
※カリオン木管五重奏団のODRADEKへの久々の録音。このところ注目を浴びることの多いラトヴィアの作曲家、レナーテ・スティヴリナ(1985-)の 「国のない男」の世界初録音が面白い。またニールセンの名曲、木管五重奏曲やモーツァルトのディヴェルティメント第1番も精度の高い演奏である。
カリオン木管五重奏団は2002年結成。ハンガリー出身のフルート奏者ドーラ・シェレシュ(彼女は2001年の第5回神戸国際フルートコンクールで第2位を受賞している)、ラトヴィア国立交響楽団の首席オーボエ奏者のエギルス・ウパトニエクス、ラトヴィアのクラリネット奏者エギルス・シェーフェルス、デンマーク国立交響楽団のソロ・ホルン奏者ダヴィド・M.A.P.パルムクヴィスト、デンマークのファゴット奏者ニルス・アナス・ヴェステン・ラーセンの5人で活動している。