エディション・バーディッシェ・シュターツカペレ第1弾!ゲオルク・フリッチュのアルプス交響曲!/他、新譜5タイトル

QUERSTANDレーベル(ドイツ)

エディション・バーディッシェ・シュターツカペレ第1弾!
ゲオルク・フリッチュのアルプス交響曲!
VKJK 2302(1CD、1.5枚価格)
「エディション・バーディッシェ・シュターツカペレ01」
R.シュトラウス:アルプス交響曲 Op.64

ゲオルク・フリッチュ(指揮)
バーディッシェ・シュターツカペレ(バーデン州立管弦楽団)
録音:2023年4月23,24日 ドイツ バーデン=ヴュルテンベルク州 カールスルーエ (ライヴ録音)、DDD、50’52
※今ドイツで大いに注目されている、ドイツ伝統の質実剛健指揮者、ゲオルク・フリッチュによるR.シュトラウス:アルプス交響曲。2020年から音楽総監督を務めるカールスルーエのバーデン州立劇場のオーケストラ、バーディッシェ・シュターツカペレを指揮してのライヴ録音。これが期待以上のたいへん素晴らしい演奏。
フリッチュは1963年、東ドイツ時代のマイセンの生まれ。2003年から2019年まで16シーズンに渡ってキール劇場の音楽総監督を務めて名を上げたという、昨今のドイツでも稀になった歌劇場叩き上げ指揮者である。ドイツ伝統の質実剛健の音楽は21世紀の今高く評価され、シュトゥットガルト歌劇場に度々招かれ、またジュネーヴ歌劇場では目玉公演であるワーグナーの指環を託された。しかし録音はまだ少なく、今年9月に神奈川フィルハーモニー管弦楽団に客演してその素晴らしさを初めて知ったという人も少なくないだろう。
この録音はフリッチュの実力を知るに打って付けのものだ。地方歌劇場とはいえ300年近い歴史を誇るオーケストラから、シュトラウスらしい充実した響きと熱のこもった雄弁な音楽を引き出している。フリッチュは間違いなく向こう10年でドイツで特に注目される指揮者になることだろう。
ハードカヴァーブック仕様。彼らのシリーズは続く予定。

※その他QUERSTANDレーベル新譜
VKJK 2101
ポーリト(b.1976):カルロス・ガルデルのメロディに基づくタンゴのパラフレーズ集
「我が愛しのブエノスアイレス」に基づくパラフレーズ・ド・コンセール
「想いの届く日」のメロディに基づく幻想曲
孤独(「孤独」に基づくパラフレーズ・ド・コンセール)
「学生の恋」に基づく大ワルツ=幻想曲
「首一つの差で」に基づくパラフレーズ・ド・コンセール
「ある夜彼女は帰って来た」に基づくパラフレーズ・ド・コンセール
「邪な思い出」に基づく華麗な大幻想曲
「閉じた目」のメロディに基づく幻想曲
帰郷(「帰郷」に基づくパラフレーズ・ド・コンセール)
「悲嘆」に基づくパラフレーズ・ド・コンセール
「下り坂」に基づくパラフレーズ・ド・コンセール
「苦い下町」に基づくパラフレーズ・ド・コンセール

ハンス・ポーリト(ピアノ)
録音:2021年1月4-6日 ドイツ ザクセン州 ライプツィヒ、DDD、76’21
※伝説的アルゼンチン・タンゴ歌手、カルロス・ガルデルの曲を基にしてドイツの作曲家、ピアニストのハンス・ポーリトがロマン派風のピアノ曲に仕立てたもの。改めてガルデルの音楽の素晴らしさを認識させられる編曲である。
ハンス・ポーリトは1976年、ハイデルベルク生まれ。ピアニストとして指導者として活躍しつつ、アルゼンチン・タンゴをクラシック音楽として熱心に取り上げている。

VKJK 2301
「ファニとフェリックス」
ヘンゼル:ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.11
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第2番 ハ短調 Op.66

クリスティン・ヘンネベルク(ピアノ)
アンドレアス・ハルトマン(ヴァイオリン)
ズザンネ・ラスバッハ(チェロ)
録音:2023年2月 ガルテンザール、ドイツ ザクセン州 ライプツィヒ、DDD、52’33
※ファニ(・メンデルスゾーン)・ヘンゼルとフェリックス・メンデルスゾーンの姉弟それぞれのピアノ三重奏曲を収録。姉ファニのニ短調のピアノ三重奏曲は今やすっかり人気曲。
演奏者はいずれもドイツの実力ある人たち。クリスティン・ヘンネベルクは独奏ピアニストとして活躍する一方、2001からマクデブルク音楽院でピアノの指導にも当たっている。アンドレアス・ハルトマンは30年以上ライプツィヒのMDR交響楽団のコンサートマスターを務めている。ズザンネ・ラスバッハはザクセン州南部のプラウエン生まれのチェロ奏者。1993年結成のライプツィヒ・メンデルスゾーン四重奏団のチェロ奏者として知られている。 ライプツィヒのメンデルスゾーン・ハウスのガルテンザールでの録音。

VKJK 2305(2CD)
「バッハ:6つのパルティータBWV.825-830」
パルティータ第1番 変ロ長調 BWV825
パルティータ第2番 ハ短調 BWV826
パルティータ第3番 イ短調 BWV827
パルティータ第4番 ニ長調 BWV828
パルティータ第5番 ト長調 BWV829
パルティータ第6番 ホ短調 BWV830

ダヴィード・シェマー(チェンバロ)
録音:2013年8月1-3、10-12日 イスラエル エルサレム、DDD、155’33
※イスラエルのベテラン・チェンバロ奏者、ダヴィード・シェマーによるバッハの6つのパルティータ全曲。ダヴィード・シェマーは1952年、ソ連時代のラトヴィアのリガで生まれ、幼い時にイスラエルに移住。ロンドンでバロック音楽を学び、1980年代から長きにわたってイスラエルの古楽界を牽引している。もちろん国際的にも広く活躍しており、海外で活動している古楽奏者たちならば知らぬ人はいないだろうというほど超有名な人なのだが、どういうわけかこれまで録音は皆無に等しく、日本での知名度は低いだろう。このパルティータ全曲は、2013年とちょっと前の録音だが、シェマーの実力を存分に伝えてくれる素晴らしい録音だ。音に気品があり格調高く、折り目正しくも堅苦しさとは無縁でバッハの音楽が豊かに飛翔する。新世代奏者の台頭著しいチェンバロ界だが、開拓者にして長年の第一人者のシェマーは筋金入りの音楽を聞かせてくれる。チェンバロは、この録音の翌年に亡くなったブレーメンの伝説的名巧、マルティン・スコブロネックが2001年に製作したフランコ=フレミッシュ・タイプをA=392で使用。この楽器がまた素晴らしい音色。スコブロネック好きにも逃せないCDだ。

VKJK 2306
ヨハン・エルンスト・バッハ(1722-1777):
クラヴィーアとヴァイオリンのための6つソナタ
ソナタ イ長調(1772/Ⅱ)/ソナタ ニ長調(1770/Ⅰ)
ソナタ ト短調(1772/Ⅰ)/ソナタ ト長調(1770/Ⅲ)
ソナタ ハ長調(1772/Ⅲ)/ソナタ ヘ長調(1770/Ⅱ)

クラウディア・メンデ(ヴァイオリン)
ゲルト・アメルング(フォルテピアノ)
録音:2022年9月14-16日 ドイツ テューリンゲン、DDD、74’38
※J.S.でもJ.C.でもなくJ.E.、ヨハン・エルンスト・バッハ(1722-1777)のクラヴィーアとヴァイオリンのためのソナタ集。ヨハン・エルンスト・バッハはドイツのアイゼナッハの生まれ。ゼバスティアンのはとこに当たるヨハン・ベルンハルト・バッハ(1676-1749)の息子で、エルンストの高祖父(4代前)とゼバスティアンの曾祖父(3代前)が共通している。
ヨハン・エルンスト・バッハの作品はこれまでバッハ一族の作品集の中で取り上げられている程度で、彼の作品だけのCDはこれが初めてかもしれない。ここに収録された6つのソナタは1770年から1772年に出版されたもので、古典派の初期の様式。それまでのピアノが主でヴァイオリンがオブリガートのソナタから一歩踏み出して、ヴァイオリンがだいぶ活躍するようになっている。6曲いずれも素朴ながらも魅力的で、大バッハとの関係など忘れて、初期の古典派の素敵な作品として聞けば大いに楽しめるだろう。
こうした曲にはピリオドの演奏が相応しい。クラウディア・メンデはドイツのヴァイオリン奏者。バロック音楽を得意としており、様々な団体のコンサートマスターとしても活躍している。ゲルト・アメルングは今ドイツで最も活躍しているバロック、古典派の鍵盤楽器奏者。チェンバロ、クラヴィコード、初期のピアノを弾き、また指揮者としても活躍している。