2023年7月に神戸大学と広島大学の招きで来日!日本でも学んだオルガニストで作曲家のカルロ・フォルリヴェジによる新旧オルガン作品集!/他、新譜8タイトル

STRADIVARIUSレーベル(イタリア)

2023年7月に神戸大学と広島大学の招きで来日!
日本でも学んだオルガニストで作曲家のカルロ・フォルリヴェジによる新旧オルガン作品集!
STR 37242
「モデルン・アンティコ」~新旧オルガン作品集
ヘンデル(フォルリヴェジ編):神々しい光の永遠の源よ
フォルリヴェジ(b.1971):楽園の道
ギロー・ド・ボルネイユ(フォルリヴェジ編):栄光の王
モンセラートの朱い本(フォルリヴェジ編):山の上で輝く星よ
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(フォルリヴェジ編):おおなんと驚くべき予見が
モンテカッシーノ写本871N(フォルリヴェジ編):僕たちが大きく開いた声帯であなたの奇蹟を歌うために(聖ヨハネ賛歌)
バンキエーリ(フォルリヴェジ編):戦い
フレスコバルディ:聖母のミサの開始前のトッカータ
モンテヴェルディ(フォルリヴェジ編):サルヴェ・レジーナ
ヴァヴィロフ(1925-73)(フォルリヴェジ編):アヴェ・マリア

カルロ・フォルリヴェジ(オルガン)
サイラ・フランク(ソプラノ)
アンドレイナ・ザッティ(アルト)
ルイージ・ザルディ(トランペット,フリューゲルホルン)
ミロロ・ヴァニーニ(トランペット)
ジョシュア・ワイトマン(トロンボーン)
[53’31] ※解説の日本語訳付き
※イタリアのオルガン奏者、カルロ・フォルリヴェジが新旧の様々な曲をオルガンで演奏したもの。10曲のために演奏場所が異なる。イタリア、イモラのサン・ジャコモ・マッジョレ・デル・カルミネ教会、同じくサント・スピリト教会、同じくエンリコ・ロッソ・スタジオ、同じく司教区博物館、サヴィニャーノ・スル・ルビコーネのスッフラージョ教会、そして日本の山梨県のキングズウェルホールも1曲。時代も様々な曲を組み合わせ、曲によって歌や楽器を加えて、変化に富んでいる。本人の解説の日本語訳付き。

※その他STRADIVARIUSレーベル新譜
STR 37213
「私は愛の炎を感じる」~14世紀イタリアの騎士道音楽と宮廷音楽
作者不詳:美しい城から
ステファーニ:私は早朝の祈祷を聞いた
作者不詳:鳥たちが歌う時
ランディーニ:ほらここにも春が
作者不詳:淡水で魚を釣って
作者不詳:海岸で
作者不詳:私は洗濯できない
バルトリーノ・ダ・パドヴァ:緑の森の方へ
作者不詳:白い服で
ロレンツォ・ダ・フィレンツェ:私は愛の炎を感じる
ランディーニ:金色の編み髪
作者不詳:あまりにも誠実な
作者不詳:美しいグラナタ
作者不詳:愛の神が私をフランチェスカに歌わせる
作者不詳:サルタレッロ4
ランディーニ:美しいアンジェリカ
エジディウス・デ・フランチャ:たくさんの報いを
ゲラルデッロ・ダ・フィレンツェ:私を愛する人を私は愛する
ほか全21曲

イ・トロバドレス:
【ニコラ・ディ・フィリッポ(歌)
 ニコラス・イレス(歌)
 ルイージ・ヴェストゥート(歌,中世リュート,ゴシック・ハープ)
 マティルデ・ベッケリーニ(ヴィエラ,リベカ)
 ロクサーナ・エレナ・ブルノーリ(サルテリオ,打楽器)
 アジア・マルトッチャ(リコーダー,中世フルート)
 リッカルド・ベルナルディーニ(リコーダー,チェンナメッラ)
 ルカ・オッターヴィ(リコーダー,チェンナメッラ,ピヴァ)】
ジョルダーノ・ファリーナ(リュート,歌)
サブリナ・アルンニ(歌)
イェンニエ・サバティ(歌)
録音:2011年 [64’20]
※イタリアの中世音楽団体、イ・トロバドレスのおそらくデビューCD、14世紀イタリアの音楽。イ・トロバドレスは2017年結成の新しい団体で、アッシジを拠点に活動している。中世音楽の復興はオランダやフランスで盛んだが、イタリア人たちかつ若者が中心ということで、感性が瑞々しく思われる。

STR 37237
フランチェスコ・チュルロ(b.1987):作品集
①「アブストラクション・トゥ・ザ・ポイント・オブ」(2020)
 ~オーボエとアンサンブルのための
②「レボス・ロボス」(2018/2019)
 ~ソプラノ、バリトンと4楽器のための
③「灰色の海岸」(2015)~6楽器のための
④「息切れ」(2017)~5楽器のための
⑤「対流圏の大気」(2016/2019)~ソプラノと8楽器のための

ラウラ・カトラーニ(Sop)
アンナ・ピローリ(Sop)
パオロ・レオナルディ(Bar)
ルカ・アヴァンティ(Ob)
ディヴェルティメント・アンサンブル
②⑤サンドロ・ゴルリ(指揮)
③④マウロ・ボニファチオ(指揮)
①シャルル=エリック・フォンテーヌ(指揮)
録音:2020年1月27日、10月25日、2021年5月18日、2022年3月24日 [60:31]
※フランチェスコ・チュルロはジョルジオ・コロンボ、マルコ・ストロッパに学んだ若手作曲家。ディヴェルティメント・アンサンブルやアンサンブル・アンテルコンタンポランのために度々作品を提供している。彼の作風を一言で表すのは難しいが、短い音形、モティーフ、声楽作品の場合は言葉の断片を多層的に繰り返してパッチワークのようなテクスチュアを作り出す。その作り方がいかにもイタリア人らしいといおうか、ラテン気質といおうか、ホアン・ミロの絵のように色彩的で時にユーモラスな遊び心溢れる音の身振りを作り出し聴き手を惹きこむ。

STR 37247
「ロマンシーリョ」~スペインのギター作品集
ソル:練習曲 Op.35-18
アントニオ・ホセ:ギターのためのソナタ
アントニオ・ホセ:小ロマンス
リョベート:スケルツォ=ヴァルス
リョベート:5つの前奏曲
リョベート:カタルーニャ民謡(6曲)
R.サインス・デ・ラ・マーサ:神の境界(全5曲)

レオナルド・ロスパッルーティ(ギター)
ウンベルト・カファーニャ(ギター)
マウーロ・スクイッランテ(マンドリン)
プーリア・マンドリン・アッカデミア・オーケストラ
録音:2022年5月14,15日 イタリア バーリ、62’39
※イタリアの中堅のクラシック・ギター奏者、レオナルド・ロスパッルーティによるスペインのギター曲集。フェルナンド・ソルを除くといずれも近代の人たち。近年名曲として人気が上昇しながらも録音の少ないレヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサの「神の境界」全5曲が収録されているのがありがたい。
レオナルド・ロスパッルーティはバーリ音楽院でセゴヴィアの弟子、リンダ・カルソラートに学んだ。マンドリン奏者としてまた指揮者としても活躍している。

STR 37248
オーギュスタン・ブロー(b.1994):作品集
①コントレショーク(2018)~フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノのための
②リニエ(2021)~ヴァイオリンのための
③阻止(2021)~フルート、クラリネット、サクソフォン、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとピアノのための
④斬り込み(2018)~ピアノのための
⑤逃亡と沈黙の間(2018)~チェロとサクソフォンのための
⑥逆光(2021)~フルート、チェロとピアノのための

アンサンブル・アルテルナンス
録音:2022年3月スタジオ・セクエンツァ(モントルイユ)
※オーギュスタン・ブローは当初、打楽器を学び、作曲は独学だったが、後にIRCAMでミカエル・レヴィナスほかに師事したフランスの若手作曲家。音楽と視覚芸術との連携に関心があり、作品はクラング・フォルム・ウィーンやアンサンブル・アンテルコンタンポランで度々取り上げられている。作品はIRCAMでの研鑽の成果もあってか、色彩、密度、テクスチュアの変化に関心が向けられ、楽器の特殊奏法も多用されて、さながらカンディンスキーの即興画のような色彩感と自由なフォルムを想起させる。

STR 37249
ミルコ・デ・ステファーニ(b.1959):パウル・ツェランの詩による7つの歌曲
【ひとつのエデン/月日がたつと/
 何か言って下さい/両手いっぱいに/
 エジプトにて/アッシジ/花咲く】
※全曲世界初録音

ラウラ・カトラーニ(Sop)
アルド・オルヴィエト(Pf)
録音:2022年2月15-16日ファツィオーリ・ホール [35:49]
※旧ルーマニア領(それ以前はオーストリア領だったが、現在はウクライナ領)出身のドイツ系ユダヤ人で20世紀を代表する詩人パウル・ツェラン(1920-70)の詩に曲をつけた歌曲集。彼の詩はシュールレアリズムやカフカの影響を受けているとされ、多くの現代の作曲家に霊感を与え続けている。ディ・ステファーニの作曲は現代曲というより、近代フランス音楽(歌詞はドイツ語であるが)を思わせる抒情に溢れており、そのリリシズムは21世紀において貴重である。近代歌曲ファンは一聴の価値ありのアルバム。

STR 37251
アレッサンドロ・ミリア(b.1981):作品集
①ソナッツォス~打楽器のための
②ソナタ~ピアノのための
③視野狭窄~プリペアド・ギターのための
④一時間に一息~バス・クラリネットのための
⑤イコロ・ウノ~コントラバスのための
⑥イコロ・デュー~コントラバスのための

フェデリコ・トラモンターナ(Perc)
アンナ・デリーコ(Pf)
ルーベン・マッティア・サントルーサ(G)
ベンジャミン・マネイロール(バスCl)
エミリアーノ・アマドーリ(CB)
録音:2022年4月16日、2022年2月15日、2022年3月28日、2022年1月2日、2022年4月24日 [65:07]
※イタリアの若手アレッサンドロ・ミリアはホセ・マヌエル・ロペス、サルバトーレ・シャリーノらに作曲を師事、その後、音楽学で学士号を取得している。彼の作品はヨーロッパを中心に多くの演奏家、アンサンブルによって演奏されている。彼の様式は数少ない素材を使い、沈黙と音の余韻を聴き込むといった趣きを呈しており、ウェーベルンもしくはシェルシの影響を受けていると云えるかもしれない。実際、ウェーベルン、シェルシ、モートン・フェルドマンが好きな人にお薦め。

STR 37252
エドアルド・ダドーネ(b.1992):作品集
①「シネ・ソーレ・シレオ」(2021)
 ~レオナルド・デ・サンティスの台本による声と楽器のためのラジオ・ドラマ
②「門:詮索する動物(切り傷Ⅱ)」(2020/21)~ソプラノ、ヴィオラと6奏者のための
③「切り傷」(2018)~ヴィオラのための
④「三連祭壇画」(2020)~ギターのための
⑤「クランピング・エクササイズ」(2019)
 ~アンサンブルのための

サンドロ・ゴルリ(指揮)
ディヴェルティメント・アンサンブル
フェシリア・ブルゾーニ(Sop)
マリア・エレオノーラ・カミナーダ(Sop)
パオロ・レオナルディ(Bar)
ダニロ・パストーレ(Contore Tenor)
ジョヴァンニ・マルティネッリ(Gtr)
ダニエーリ・ヴァラブレーガ(Va)
録音:2021年3-6月
エドアルド・ダドーネはイタリア、ピエモンテ州クネオ出身の若手作曲家で当初ギターを学び、後にクネオ音楽院で作曲を修めた。おそらくこのディスクは彼にとっては初めてのまとまった作品集と思われる。冒頭の「シネ・ソーレ・シレオ」はきちんとした台本が存在するラジオ・ドラマという体裁をとっているが、言葉は完全に解体され、発声は楽器の特殊奏法に交じって分解され、おそらくはネイティブのイタリア人でさえ、その物語は理解不能に違いない。声とアコースティック楽器によるミュージック・コンクレートといってよい激しい様相を呈している。その他、ヴィオラのための「切り傷」やギターのための「三連祭壇画」なども破壊的なエネルギー(ギターはおそらく特殊な調弦をしていると思われる)に溢れており、ノイズ系現代音楽の好きな人は気に入ること間違いなし。