HCRレーベル(イギリス)
無調的な響きが穏やかな動きと長い音価で紡がれてゆく弦楽四重奏曲
HCR 27
ブリン・ハリソン(b.1969):
「場所と動きについての3つの記述」(2021)
~弦楽四重奏のための
ボツィーニ四重奏団
録音:2021年6月7-11日モントリオール、カナダ
※HUDDERSFIELD Contemporary Recordsはイギリス北部ヨークシャーにあるハダースフィールド大学音楽学部が設立した現代音楽専門レーベル。同大学在籍の作曲科専攻学生、教師の作品、在籍演奏科学生、教師の演奏を広く紹介することを主な目的としている。ブリン・ハリソンは同大学の作曲科で教鞭を執っている。弦楽四重奏のための「場所と動きについての3つの記述」は終始、無調的な響きが穏やかな動きと長い音価で紡がれてゆくシュールな作品。全楽器ノン・ヴィブラートで奏される響きはモートン・フェルドマンの作品を思わせる一方、重ねられたノン・ヴィブラートのオルガンにも似た響きにどこか中世ルネサンス時代のヨーロッパの大聖堂に連れていかれたような不思議な感覚に陥る。