SOREL CLASSICSレーベル(アメリカ)※新規取り扱いレーベル
SOREL CLASSICSレーベルはピアニストのクローデット・ソレル(1932-99)が1996年に設立しソレル・オーガニゼーションのレーベルです。ソレル・オーガニゼーションは女性音楽家の指揮、作曲、映画音楽、パフォーマンス、芸術のリーダーシップ、教育、および奨学金の分野での機会を拡大することが目的となっており、このレーベルでも女性の作品や演奏家が取り上げられることが多くなっています。
またネーメ・ヤルヴィ率いるエストニア国立交響楽団も協賛しており、伴奏ですが録音もしています。
————————————————————-
なんとバックはネーメ・ヤルヴィ!
アンナ・シェレストのルビンシテイン:ピアノ協奏曲集
SCCD 013
ルビンシテイン:
ピアノ協奏曲第4番 ニ短調 Op.70
ロシア奇想曲 Op.102
アンナ・シェレスト(ピアノ)
ネーメ・ヤルヴィ(指揮)
ザ・オーケストラ・ナウ
録音:2017年10月15日ニューヨーク州 ニューヨーク・シティ(ライヴ録音)、DDD、50’34
※ロシアの大ピアニスト、アントン・ルビンシテイン(1829-1894)の代表作の一つ、ピアノ協奏曲第4番 ニ短調は、充実した傑作であるにもかかわらず20世紀後半にはあまり注目を浴びなくなってしまい、近年の録音も限られて来た。ここではウクライナ生まれのピアニスト、アンナ・シェレストが、ルビンシテインの豊潤な音楽から清らかな響きを引き出している。そして伴奏がなんと巨匠ネーメ・ヤルヴィ。しばしば冗長と評されるこの協奏曲が、然るべき名作になっている。哀愁に満ちたロシア奇想曲も名演。アントン・ルビンシテインのCDを1枚買うならまずこれを。
SCCD 014
ルビンシテイン:
ピアノ協奏曲第3番 ト長調 Op.45
ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 Op.94
アンナ・シェレスト(ピアノ)
ネーメ・ヤルヴィ(指揮)
エストニア国立交響楽団
録音:2018年5月7日 エストニア タリン、DDD、72’08
※アントン・ルビンシテイン(1829-1894)のピアノ協奏曲第3番と第5番の録音。ルビンシテインのピアノ協奏曲では第4番が比較的よく知られているが、それはこの作品がルビンシテインにしてはロシア情緒が濃いからで、一方でルビンシテインの西欧趣味、洗練された自由な作風は、これら第3番 ト長調や第5番 変ホ長調の方がより良く出ている。20世紀にはその自由さがまとまりがないと受け止められ評価が低かったのかもしれないが、21世紀の耳はインターナショナルに活躍した大ピアニストの徒然な豊かな音楽こそルビンシテインの本領と受け止められるだろう。元より録音が少ないので新録音というだけでありがたいが、ウクライナ出身でニューヨークで活躍するピアニスト、アンナ・シェレストの清新なピアノと、巨匠ネーメ・ヤルヴィの極めて立派な伴奏が不当に埋もれた名作に光を当てている。
(さらに…)